まずは当リンクから『初恋 猫劇場』をお読みになることをお勧めします。
あ、どーも・・・あたち、です。
松澤家二女・はっぱ
別に・・・ふてくされてないわよ。
「今日は機嫌悪そう」とか思ったんでしょ。
え?
いつも機嫌悪そうだから特になんとも思わなかった?
それはそれで「うがーーー!!」よ。
なんなのよまったく。かじるわよ?
あたち、手より先に口が出るタイプなんだから。
(口での物理攻撃)
はぁーーーー。
でもね、そう。そうなのよ。
機嫌悪いどころじゃないの。
あたち、結構・・・落ち込んでるの。
うん。
正直かなり、落ち込んでるの・・・。
原因は・・・・・彼。
はっぱちゃんの彼氏(元彼?)・糸ちゃん
前は、毎日だって来てくれた。
一日に何回も来てくれる時だってあった。
一緒に日向ぼっこをしたあの時間。
窓越しだけど一緒にいたあの時間。
あたちは本当に大好きだった。
そうよ。
あたちが大好きだったのは、
時間だけじゃない。
彼のことだって・・・・・。
だけど最近、彼は姿を見せなくなった。
あたちは今も、同じ場所で待ち続けてる。
いつもと同じ、この窓の前。
まさか、彼の身に何かあったのか。
焼きもち妬いたパパが追い払っちゃったのか。
それか・・・・・・・。
それか・・・・・・・。
考えたくないけど、考えちゃう。
お外にも女の子・・・いるもんね。
ガラスの向こうのあたちより
ずっと近くで、一緒にいられる子が。
あたちが病院なんかで、たまにお外に出られる時。
必死にあたりを見回すけれど。
・・・彼の姿は、無い。
わかってるのよ
大人だもん・・・。
人生(猫生)初の失恋。
思った以上に痛いもんよ。
今は悲しい。本当に悲しい。
夢であったなら覚めてほしい。
・・・でも、こうやって。
あたちは素敵なレディになっていくのよね。
そういう意味ではあたち
お姉ちゃんよりも、ずーっと大人なんだから。
「・・・・さすがに聞き捨てならん」
松澤家長女・寿寿(じゅじゅ)