AST連続ねこ小説 「あにき」

2013年12月3日

季節は師走に入り、街はクリスマスの気配に浮き足立っていた。

 

そんなムードとは裏腹に、頬を撫でる風の冷たさはは一層厳しさを増している。

「まるで猫に引っかかれているようだ。」

・・・そんな感覚すら、覚えることも増えていた。

 

いつもと変わらない、そんな冬のある日。

何の前触れもなく、さらりと[その事実]は告げられた。

 

 

『にう・・・実はね、あなたには、兄がいるの。』

 

 

 

 『・・・え?それって・・・どういうこと・・・?』

つつきにう

 

不思議な手つきで玩具を操っていた、にうの前足についている

彼ご自慢の[クリームパン]が、はたと止まる。

状況がうまく飲み込めず、戸惑っている彼に構わずその話は続けられた。

 

 

『兄は白猫でね。名前は、もかし。今は綿毛職人として働いているの。

 彼はとても優れた職人でね。

 季節の変わり目なんかには、一日に無数の綿毛を作りだすという話よ。』

 

 

 

綿毛職人の、白猫・・・つまり抜け毛の掃除が大変ということか。

 

綿毛という単語を聞いた瞬間から、にうはぼんやりそんなことを考えていた。

重要な話をされているということは重々承知しているつもりではあったのだが・・・

どういう訳か、他人事感が拭えない。

 

 

『あなたの兄はね、今まではここよりも北の方で暮らしていたのだけれど・・・

 一緒に、この家に住むことになったの。』

 

 

 

 『・・・えっ?!』

 

一気に現実に引き戻される。

それと同時に、抜け毛・・・もとい、綿毛掃除も一気に現実味を帯びる。

・・・いや、多分それは今あまり重要じゃない。

 

完全にキャパオーバーとなった彼に、無言で そっと渡された一枚の写真。

そこには、[自分の兄という猫]。その姿が写されていた・・。

もかし

 

To be continued・・・・・・・・・・・?

 

 

佐藤家の破壊王にうに、兄貴が出来ました!

実際は破壊王にうも綿毛兄貴もかしも保護猫です。

最初はお外猫、ノラ猫ちゃんでした。

(にうは自身で保護、もかしは長野保健所の里親募集より譲渡)

なので、奇跡が無い限り血のつながりはありません。

 

じゅじゅさんの妹、はっぱさんに加えにうの兄貴もかし

よろしくお願いします♪

 

ちなみにもかし、かなりのおっとりさんと聞いています。

そして、かなりの怖がりさんです。

印は平気になりましたが、最初は人が近づくと

目を三角にして「くぅ~」カビラ風の声を出しおびえていました。

今も明け方になると一人で「ほーん、ほーん」フクロウ語で何かを訴えています。

 

遊んでほしいのか尻尾を立てて追いかけまくる破壊王から逃げまくって可哀想だったので、

今は別室に隔離中です。

徐々に慣らして、ずうずうしくもHPにも登場させますので

どうぞよろしくお願いします!